レクサスLXの燃費が悪い? 実燃費からハイブリッド情報まで網羅

レクサスLXのオーナーを目指す方やすでにご検討中の方の中には、その燃料消費の大きさが気になっている方もいらっしゃるのではないでしょうか。フラッグシップSUVとしての魅力は十分に理解しつつも、実際のところ「レクサスLXの燃費があまり良くないのでは?」という疑問は尽きないかもしれません。
この記事では、まさにその点に焦点を当て、レクサスLXの燃費性能の実態を徹底的に掘り下げます。なぜ燃料消費が大きいと言われるのか、その具体的な理由から、グレードや年式による違い、さらには気になる維持費や効果的な燃費対策まで、詳細に解説します。
また、他のSUVモデルとの比較を通じて、LXの立ち位置を明確にし、ハイブリッドモデルの情報もお伝えします。この記事を読むことで、レクサスLXの燃費に関するあらゆる疑問が解消され、より賢明な一台選びやカーライフプランに役立つ情報が得られるはずです
- レクサスLXの具体的な燃費数値
- レクサスLXの燃費が悪化する主な要因
- レクサスLXの燃費を改善するための対策
- レクサスLXの維持費と購入時のポイント
レクサスLXの燃費が悪い理由と特徴

レクサスLXは、その堂々たるスタイルと卓越した悪路走破性で多くの人々を魅了するフラッグシップSUVです。しかし、その一方で「燃費が悪い」という声も聞かれることがあります。大きなボディとパワフルなエンジンを搭載しているため、ある程度の燃料消費は避けられませんが、実際にはどれくらいなのでしょうか。
ここでは、レクサスLXの燃費性能について、具体的な数値やグレードによる違い、年式の変遷、そして他のSUVとの比較を交えながら、その理由と特徴を詳しく解説していきます。
燃費はどれくらい悪いのか
レクサスLXの燃費について見ていくと、最新モデルのLX600のカタログ燃費(WLTCモード)は、1リットルあたり約8.0kmから8.1kmとされています。この数値を詳しく見ると、市街地での走行では1リットルあたり約5.5km、比較的スムーズに走れる郊外では約8.3kmから8.4km、そして高速道路では約9.7kmから9.8kmとなっています。
一般的に、このクラスの大型SUVとしては平均的な数値と見ることもできますが、燃費が良いとされる他の車種と比較すると、どうしても見劣りする場合があります。例えば、ユーザーレビューなどでは、実際の燃費はカタログ数値よりも下回り、市街地で1リットルあたり4.9km、高速道路で8.1km程度という報告もあります。
特に5.7リッターエンジンを搭載していた旧型モデルでは、実燃費が1リットルあたり3.5kmから5.7kmという厳しい数値も見られ、国産車の中でも特に燃費が良くない部類に入ると言われていました。
グレードごとの燃費スペック
レクサスLXの現行モデルLX600には、いくつかのグレードが用意されていますが、実はカタログ燃費(WLTCモード)に大きな違いはありません。例えば、「LX600」の5人乗り仕様と7人乗り仕様、そして「LX600 EXECUTIVE」は、いずれも1リットルあたり8.0kmです。一方で、「LX600 OFFROAD」の5人乗りと7人乗り仕様は、わずかに良い1リットルあたり8.1kmとなっています。
それぞれの走行シーン別の燃費(WLTCモード)で見ても、市街地モードでは全グレード共通で1リットルあたり5.5kmです。郊外モードでは、「OFFROAD」グレードが1リットルあたり8.4kmと、他のグレードの8.3kmよりわずかに優れています。
高速道路モードでも同様に、「OFFROAD」グレードが1リットルあたり9.8km、その他のグレードが9.7kmと、若干の差が見られます。このように、グレード間で燃費性能に顕著な差はないため、どのグレードを選んでも燃費面での大きな有利不利はないと言えるでしょう。
年式による燃費の違い
レクサスLXの燃費は、モデルチェンジや改良を重ねるごとに少しずつ改善されてきました。例えば、2015年9月に日本で発売された当初のLX570(5.7リッターV8エンジン搭載)のJC08モード燃費は1リットルあたり6.5kmでした。その後、2017年、2018年、2019年、2020年の各モデルでも、JC08モード燃費は1リットルあたり6.5kmから6.6kmと、ほぼ横ばいの状況が続きました。
大きな変化が見られたのは、2022年1月に発売された現行モデルLX600からです。このモデルでは、新開発の3.4リッターV6ツインターボエンジンが搭載され、WLTCモード燃費で1リットルあたり8.0kmから8.1kmへと向上しました。
これは、エンジンのダウンサイジングや最新技術の導入による効果が大きいと考えられます。将来的には、LX700hといったハイブリッドモデルの登場も噂されており、実現すればJC08モードで10.5km/Lといったさらなる燃費向上が期待されています。
他SUVとの燃費比較
レクサスLXの燃費を他のSUVと比較すると、その特徴がより鮮明になります。まず、同じレクサスブランドのSUVと比較してみましょう。例えば、人気の高いレクサスRXのWLTCモード燃費は1リットルあたり11.2kmから20.2km、レクサスNXでは12.2kmから21.0kmと、LXよりも大幅に優れています。これは、RXやNXにはハイブリッドモデルが設定されており、車重もLXより軽いためです。
次に、海外の大型高級SUVと比較してみると、例えばメルセデス・ベンツ GLSクラスのディーゼルモデルは、実燃費で1リットルあたり13.2kmという報告があります。また、BMW X7のディーゼルモデルも1リットルあたり約12kmとされています。
これらの海外製SUVは、ディーゼルエンジンや効率的なパワートレインを採用することで、大きなボディサイズながらも比較的良好な燃費を実現しているケースがあります。LXはガソリンエンジンのみのラインナップであることや、その車重から、燃費性能ではやや不利な状況にあると言えるでしょう。
走行モード別の燃費数値
レクサスLXの燃費は、どのような道路状況を走行するかによって変わってきます。国際的な燃費測定基準であるWLTCモードでは、これを「市街地モード」「郊外モード」「高速道路モード」の3つのパターンに分けて数値を公表しています。
現行モデルのLX600を例にとると、最も燃費が悪化しやすいのは「市街地モード」で、1リットルあたり5.5kmです。これは、信号での発進停止が多く、アクセルやブレーキを頻繁に操作する都市部での走行を想定したものです。次に、比較的信号が少なく、ある程度の速度でスムーズに走行できる「郊外モード」では、1リットルあたり8.3kmから8.4kmとなります。
そして、最も燃費が良くなるのは、一定の速度で巡航しやすい「高速道路モード」で、1リットルあたり9.7kmから9.8kmです。これらの数値を平均化したものがWLTCモード燃費となり、LX600では1リットルあたり8.0kmから8.1kmとされています。実際の運転では、これらのモードの組み合わせとなるため、ご自身の走行パターンに近いモードの数値を参考にするとよいでしょう。
排気量や車重が与える影響
レクサスLXの燃費があまり良くないと言われる主な理由の一つに、その大きなエンジン排気量と重い車両重量が挙げられます。現行のLX600は、3.4リッターV6ツインターボエンジンを搭載しており、最高出力415馬力というパワフルな性能を誇ります。
しかし、一般的にエンジン排気量が大きくなると、それだけ多くの燃料を消費する傾向にあります。かつてのLX570モデルでは、さらに大きな5.7リッターV8エンジンが搭載されており、これが燃費を悪化させる大きな要因となっていました。
加えて、LXの車両重量は2.5トンを超える非常に重いクラスに属します。具体的には、LX600のグレードによって2,540kgから2,600kgにもなります。車体が重ければ重いほど、発進時や加速時にはより大きなエネルギーが必要となり、結果として燃料消費量が増加します。
高級SUVとしての豪華な装備やランドクルーザー譲りの堅牢なシャシー構造、優れたオフロード性能を確保するための部品などが、この車重につながっているのです。これらの要素が組み合わさることで、レクサスLXの燃費特性が形成されていると言えます
レクサスLXの燃費が悪いと感じる人のための対策

レクサスLXの魅力に惹かれつつも、燃費性能が気になるという方は少なくないでしょう。確かに、ガソリン代や維持費は気になるところです。しかし、日々の運転方法や適切なメンテナンスを心がけることで、燃費の悪化を抑えることは可能です。
また、待望のハイブリッドモデルの登場や、購入時に燃費を考慮した賢い選び方もあります。ここでは、レクサスLXの燃費と上手に付き合っていくための具体的な対策やポイントについて、詳しくご紹介していきます。
ガソリン代と維持費の目安
レクサスLXを所有する上で気になるのが、ガソリン代を含む年間の維持費です。まずガソリン代ですが、例えばLX600の実燃費を仮に1リットルあたり6kmとし、年間の走行距離を10,000km、ハイオクガソリンの価格を1リットル196円(2025年4月時点の参考価格)で計算すると、年間のガソリン代は約326,667円になります。月額に換算すると約27,222円です。これはあくまで一例であり、実際の燃費や走行距離、ガソリン価格によって変動します。
さらに、年間の維持費には自動車税(LX600の場合3.5リッターなので年額57,000円または条件により減税)、重量税(車両重量により異なるが2.5トン超なら年間24,600円など)、自賠責保険料(年間約1万円)、任意保険料(年齢や等級、車両保険の有無で大きく変動し、数十万円になることも)、そして車検費用(2年ごとにかかる費用を年額換算)などが加わります。
これらを合計すると、駐車場代を除いても年間数十万円から、任意保険の内容次第では100万円近くになる可能性も考慮しておく必要があります。

燃費改善に役立つ運転方法
レクサスLXの燃費を少しでも良くするためには、日々の運転方法を見直すことが効果的です。まず、急発進や急加速、急ブレーキといった「急」のつく操作は避け、アクセルもブレーキも穏やかに操作することを心がけましょう。特に発進時はゆっくりとアクセルを踏み込むことで、無駄な燃料消費を抑えられます。
走行中は、できるだけ一定の速度で走ることを意識し、不要な加減速を減らすことが大切です。車間距離を適切に保つことも、急ブレーキの機会を減らし、スムーズな運転につながります。また、長時間のアイドリングも燃料の無駄遣いです。駐停車時にはエンジンをこまめに停止することを習慣づけると良いでしょう。
さらに、事前にルートを確認し、渋滞を避けるだけでも燃費向上に貢献します。これらのエコドライブを実践することで、大型SUVであるLXでも燃料消費を抑え、経済的な走行を目指すことができます。
メンテナンスでできる燃費対策
車のコンディションを良好に保つことは、燃費の悪化を防ぐ上で非常に重要です。レクサスLXも例外ではありません。まず基本となるのが、エンジンオイルの定期的な交換です。劣化したオイルはエンジンの性能を低下させ、燃費にも悪影響を与えます。メーカー推奨の交換時期や走行距離を守りましょう。
次に、エアフィルターの清掃や交換も大切です。エアフィルターが汚れて目詰まりを起こすと、エンジンが十分な空気を吸い込めず、燃焼効率が悪化し、結果として燃費の低下につながります。タイヤの空気圧も燃費に大きく関わるポイントです。
空気圧が不足しているとタイヤの転がり抵抗が増え、燃費が悪化するだけでなく、タイヤの偏摩耗や走行安定性の低下も招きます。月に一度は空気圧をチェックし、適正値を保つようにしましょう。これらの基本的なメンテナンスを怠らないことが、LXの燃費を維持し、快適なカーライフを送るための秘訣です。
ハイブリッドシステムが登場
レクサスLXの燃費性能に対する一つの大きな答えとして、待望のハイブリッドモデル「LX700h」が登場しました。これはレクサス初となる新開発のパラレルハイブリッドシステムを搭載しており、3.5リッターV6ツインターボエンジンとモータージェネレーターを組み合わせています。このシステムにより、エンジンとモーターの力を最適に制御し、圧倒的なパワーとトルクを発揮しながらも、優れた燃費性能を実現しています。
具体的には、LX700hのカタログ燃費(JC08モード)は1リットルあたり10.5kmと公表されており、従来のガソリンモデルであるLX600(WLTCモードで8.0km/L前後)と比較して大幅な燃費向上が期待できます。特に発進時や低速走行時にはモーターが積極的にエンジンをアシスト、街乗りなどでの燃料消費を効果的に抑えます。
高速道路でも状況に応じてエンジンとモーターを効率よく使い分けることで、ラグジュアリーSUVとしての快適性を損なうことなく、環境性能との両立を果たしています。このハイブリッドシステムの登場は、LXの燃費に対するイメージを大きく変える可能性を秘めています。
タイヤやエアコン使用が燃費に与える影響
レクサスLXの燃費には、タイヤの状態やエアコンの使用状況も少なからず影響を与えます。まずタイヤに関しては、空気圧が非常に重要です。タイヤの空気圧が適正値よりも低いと、路面との接地面積が増えて転がり抵抗が大きくなり、その結果、燃費が悪化してしまいます。
メーカーが指定する適正空気圧を保つように、定期的なチェックを心がけましょう。また、タイヤの種類によっても燃費性能は変わるため、交換時には「低燃費タイヤ」を選択することも一つの手段です。
一方、エアコンの使用、特に夏場の冷房はエンジンに負荷をかけるため、燃費を悪化させる要因となります。設定温度を極端に低くしたり、長時間使用したりすると、その影響は大きくなります。オートエアコンを活用し、適切な温度設定を心がけるだけでも燃費の抑制につながります。
さらに、車内に不要な重い荷物を積みっぱなしにすることも、車両重量が増加し燃費に悪影響を与えるため、こまめに整理することが推奨されます。
購入時に燃費を重視するポイント
レクサスLXの購入を検討する際に、燃費性能を重視するのであれば、いくつかのポイントを押さえておくことが大切です。
まず、新車か中古車かで注目する点が少し異なります。新車であれば、やはり最新モデルのLX600、そして特に燃費性能が大幅に向上したハイブリッドモデルのLX700hが最有力候補となるでしょう。カタログ燃費(WLTCモードやJC08モード)を確認し、ご自身の主な走行パターン(市街地、郊外、高速道路)における数値を比較検討することが重要です。
中古車の場合は、年式による燃費性能の違いを把握しておく必要があります。一般的に新しい年式のモデルほど燃費改善技術が進んでいるため、予算が許す範囲で高年式の車両を選ぶのが賢明です。また、中古車ではメンテナンス状態が燃費に大きく影響します。
エンジンオイルやエアフィルターの交換履歴など、整備記録をしっかりと確認し、可能であれば試乗してエンジンや走行フィーリングに問題がないか確かめましょう。走行距離も一つの目安になりますが、適切なメンテナンスが施されていれば、多少走行距離が延びていても良好な状態を保っている車両もあります。
まとめ:レクサスLXの燃費が悪いについて
レクサスLXは、その圧倒的な存在感と高い走破性で知られる一方で、「燃費が悪い」というイメージも持たれがちです。確かに、大排気量エンジンと2.5トンを超える車重は、燃費において不利な要素と言えます。最新のLX600でもWLTCモード燃費は8.0km/L前後と、決して経済的とは言えません。特に市街地走行ではその傾向が顕著になります。
しかし、LXの燃費は年々改善されており、待望のハイブリッドモデルLX700hの登場は、燃費性能を重視するユーザーにとって大きな選択肢となるでしょう。ガソリンモデルにおいても、日々の運転で急発進や急加速を避けるエコドライブを心がけたり、エンジンオイルやエアフィルター、タイヤ空気圧といった定期的なメンテナンスを怠らないことで、燃料消費を抑えることは可能です。
購入を検討する際は、ご自身の走行スタイルや予算に合わせて、最新モデルやハイブリッド、あるいは状態の良い高年式の中古車を選ぶことがポイントです。ガソリン代だけでなく、税金や保険料を含めた維持費全体を把握し、賢いカーライフプランを立てることが、レクサスLXとの豊かな時間を楽しむための秘訣と言えるでしょう。





