レクサスUXの後部座席は狭い?広さと快適性を徹底解説

レクサスUXは、その洗練されたデザインと都市部での取り回しの良さで人気のコンパクトクロスオーバーSUVです。しかし、購入を検討する多くの方が気になるのが、後部座席の実用性ではないでしょうか。
特に、後部座席は狭いのではないかという懸念や、4人家族での利用シーンを考えたときの実際の広さ、さらにはリクライニング機能の有無やシートの倒し方、エアコンといった快適装備の実態について、具体的な情報が求められています。
デザイン性を重視するあまり居住性が犠牲になっていないか、購入してから失敗や後悔をしたくないと考えるのは当然のことです。
この記事では、そうした疑問や不安を解消するため、レクサスUXの後部座席に関する情報を網羅的に掘り下げ、客観的な事実を基に徹底解説します。
- レクサスUX後部座席の具体的な広さと数値
- 大人や4人家族が乗車した際の居住性
- リクライニングやエアコンなど快適装備の詳細
- 購入前に知るべき注意点と賢い選び方
レクサスUXの後部座席は本当に狭いのか徹底検証

レクサスUXの後部座席については「狭い」という評価を耳にすることがありますが、実際のところはどうなのでしょうか。ここでは、具体的な数値データや利用シーンを想定しながら、その広さと居住性を客観的に検証していきます。
- まずは後部座席の広さを数値でチェック
- 大人が座るとやはり狭いと感じるのか
- 足元のスペースが狭いという評価は本当?
- 4人家族での長距離ドライブは可能か
- チャイルドシートの取り付けスペースは十分?
- ラゲッジスペースとの関連性について
まずは後部座席の広さを数値でチェック
レクサスUXの後部座席の広さを評価する上で、まずは公式のスペックを確認することが基本となります。車の室内空間を把握するための主要な寸法は、室内長、室内幅、室内高です。これらの数値を見ることで、空間の全体像を客観的につかむことができます。
主要スペック | レクサスUX |
室内長 | 1,830 mm |
室内幅 | 1,520 mm |
室内高 | 1,170 mm |
上記の数値は車内全体の寸法ですが、後部座席の居住性に直接関わるのは、特にヘッドクリアランス(頭上空間)やレッグルーム(足元空間)です。レクサスUXは、流麗なクーペスタイルのデザインを採用しているため、ルーフ後方が低くなっています。これにより、デザイン性は高まっていますが、後席のヘッドクリアランスは若干限定的になる傾向があります。
また、レッグルームは運転席や助手席のシートポジションに大きく左右されます。大柄な方が前席に乗車し、シートを後方にスライドさせた場合、後席の足元空間は相応に狭くなります。したがって、カタログスペックの数値だけでなく、実際にディーラーで座ってみて、自身の使い方に合った広さが確保されているかを確認することが大切です。
大人が座るとやはり狭いと感じるのか
数値だけでは分かりにくい、実際の乗車感を考えてみましょう。レクサスUXの後部座席に大人が座った場合、体格によっては「狭い」と感じる可能性があります。
ヘッドクリアランス(頭上空間)
身長が170cm程度の方であれば、頭上に大きな圧迫感を感じることは少ないと考えられます。しかし、身長が180cm近くになると、ルーフラインが迫ってくる感覚を覚えるかもしれません。特に、シートに深く腰掛け、背筋を伸ばした姿勢をとると、髪が天井に触れることがあり得ます。これは、前述の通り、デザイン性を優先したルーフ形状が影響している部分です。
ショルダールーム(肩回り)
後部座席に大人2名が乗車する場合は、左右のショルダールームに十分な余裕があります。しかし、定員である3名が乗車する状況では、中央の席は足元にセンタートンネルの出っ張りがあることや、座席の形状から、左右の席に比べて快適性は劣ります。大人3名での長距離移動は、かなり窮屈に感じられるでしょう。短時間・短距離の移動であれば許容範囲ですが、基本的には後部座席は2名での利用を前提に考えるのが現実的です。
足元のスペースが狭いという評価は本当?
後部座席が狭いという評価の中でも、特に多く聞かれるのが足元スペースに関するものです。この評価は、ある程度事実であると言えます。
レクサスUXはGA-Cプラットフォームをベースにしており、ドライバー中心の設計思想が反映されています。その結果、前席のスペースは比較的ゆったりと確保されている一方で、後席の足元スペースはやや限定的です。
具体的には、運転席や助手席に身長175cm程度のドライバーが座り、適切なドライビングポジションに調整した場合、後席に座る同程度の身長の乗員は、膝先とフロントシート背面の間にこぶし一つ分程度のスペースしか確保できないことがあります。
これは、決して広いとは言えないスペースです。足を組んだり、大きく動かしたりするほどの余裕はなく、長時間の移動では窮屈さを感じる要因となり得ます。
ただし、前席に小柄な方が乗る場合や、少しシートを前にスライドさせるなどの工夫をすれば、後席の足元空間はある程度改善されます。購入を検討する際は、ご自身の家族構成や乗車する人の体格を考慮し、実際にシートポジションを調整した上で後席の広さを確認することが不可欠です。
4人家族での長距離ドライブは可能か
4人家族での利用を想定した場合、レクサスUXの後部座席の実用性は、お子様の年齢や体格によって評価が大きく変わります。
小学生以下のお子様がいる場合
後部座席にお子様が2人乗るケースであれば、広さに大きな問題はないでしょう。小学生くらいまでのお子様であれば、足元や頭上のスペースにも十分な余裕があり、快適に過ごせると考えられます。チャイルドシートやジュニアシートを設置しても、隣に座るお子様が窮屈に感じることは少ないです。
中学生以上のお子様がいる場合
お子様が成長し、大人と同じくらいの体格になってくると、状況は変わります。前述の通り、大人が乗車した際にはスペースに余裕があるとは言えないため、長距離のドライブでは窮屈さを感じる可能性が高まります。特に、片道数時間に及ぶような移動では、休憩をこまめに挟むなどの配慮が必要になるかもしれません。
以上の点を踏まえると、レクサスUXは「4人家族での利用も可能だが、長距離ドライブの快適性は後席に乗る人の体格に依存する」と言えます。
日常的な送迎や近距離の移動がメインであれば問題ありませんが、家族での長距離旅行を頻繁に計画する場合は、より広い後部座席を持つ他の車種(例えばレクサスNXなど)と比較検討することも一つの選択肢です。
チャイルドシートの取り付けスペースは十分?
お子様がいる家庭にとって、チャイルドシートの取り付けやすさと設置後のスペースは非常に重要なチェックポイントです。レクサスUXは、この点においてもしっかりと配慮されています。
後部座席の左右には、国際規格であるISOFIX対応のアンカーが標準で装備されています。アンカーはシートクッションの間に分かりやすく配置されており、対応するチャイルドシートであれば簡単かつ確実に取り付けが可能です。
ただし、注意点も存在します。レクサスUXの後部座席は、全体の室内幅がそれほど広くないため、大型のチャイルドシートを設置した場合、隣の席のスペースがやや狭くなります。また、後部座席のドア開口部もそれほど大きくはないため、お子様を乗せ降ろしする際に、少し屈むような姿勢が必要になる場面もあります。
チャイルドシートを設置した状態で、隣に大人が座る場合や、前席のシートポジションへの影響が気になる場合は、購入前に実際に普段お使いのチャイルドシートを持ち込んで、ディーラーの試乗車で試してみることを強くお勧めします。
ラゲッジスペースとの関連性について
レクサスUXの後部座席の広さは、ラゲッジスペースの容量とも密接に関連しています。一般的に、後部座席の居住性を優先すればラゲッジスペースは狭くなり、逆にラゲッジスペースを広くとれば後部座席が犠牲になるというトレードオフの関係があります。
レクサスUXは、スタイリッシュなエクステリアデザインを実現するために、キャビン(室内空間)を比較的コンパクトにまとめています。その結果、後部座席のスペースが限定的になると同時に、ラゲッジスペースの容量もクラストップレベルとは言えません。
特にガソリンモデル(FF)と比較して、ハイブリッドモデルやAWDモデルは、床下にバッテリーや駆動系部品を搭載するため、ラゲッジスペースの床面が高くなり、容量がさらに小さくなります。
これは、レクサスUXがデザインと走行性能を重視したコンパクトクロスオーバーであり、積載性や後席の広さを最優先するファミリーカーとはキャラクターが異なることを示しています。後部座席の快適性だけでなく、普段どれくらいの荷物を積むのかを考慮し、ラゲッジスペースの広さも併せて確認することが、購入後の満足度を高める鍵となります。
レクサスUXの後部座席の快適性と使い勝手

後部座席の評価は、広さだけで決まるものではありません。リクライニング機能やエアコン、シートアレンジのしやすさといった機能性や快適装備が、実際の使い勝手に大きく影響します。ここでは、レクサスUXの後部座席に備わる機能や装備を詳しく見ていきます。
- 気になるリクライニング機能の有無を解説
- シートアレンジ自在な簡単な倒し方とは
- 後席専用エアコンとUSBポートの装備
- センターアームレストの使い心地と収納
- 乗り心地を左右する静粛性と質感
- まとめ:レクサスUXの後部座席の総合評価
気になるリクライニング機能の有無を解説
後部座席の快適性を左右する重要な機能の一つに、リクライニング機能があります。座席の背もたれの角度を調整できるこの機能は、長距離移動時の疲労軽減に大きく貢献します。
この点において、レクサスUXの後部座席には、残念ながらリクライニング機能は装備されていません。背もたれの角度は固定式となっています。
これは、車のパッケージングやコスト、軽量化といった複数の要因が絡んだ設計上の判断と考えられます。リクライニング機構を搭載すると、その分部品点数が増えて重量が増加し、構造も複雑になります。また、限られた室内空間の中で、シートを倒すためのクリアランスを確保する必要も出てきます。
レクサスUXは、あくまでドライバーズカーとしての性格が強く、後部座席の快適性よりも、デザインや走行性能、車両全体のバランスを優先した結果、リクライニング機能は非採用となったと推測されます。この点は、後部座席での快適性を重視するユーザーにとっては、購入を判断する上でのマイナスポイントとなる可能性があります。
シートアレンジ自在な簡単な倒し方とは
レクサスUXの後部座席はリクライニングこそしませんが、ラゲッジスペースを拡大するためのシートアレンジ機能は備わっています。後部座席の背もたれは6:4の分割可倒式となっており、乗車人数や荷物の大きさ、形状に合わせて柔軟に空間を変化させることが可能です。
簡単な操作手順
シートの倒し方は非常にシンプルです。
- 後部座席の肩口にあるロック解除ノブを引き上げます。
- そのまま背もたれを前方に倒します。
この簡単な操作で、ラゲッジスペースを後席の足元まで広げることができます。例えば、乗員3名でスキーやスノーボードのような長尺物を積んだり、2名乗車で大きな家具や多くの荷物を運んだりする際に大変便利です。
倒した後の荷室フロアは、完全にフラットにはならず、少し段差と傾斜が残ります。車中泊などで完全に平らな空間を求める場合には工夫が必要ですが、日常的な荷物の積載においては大きな問題になることは少ないでしょう。この分割可倒機能により、レクサスUXはコンパクトなボディながらも、見た目以上の積載能力を発揮します。
後席専用エアコンとUSBポートの装備
後部座席の快適性を高める装備として、エアコンの吹き出し口と充電用のUSBポートの有無は非常に重要です。特に夏場や冬場の車内環境を快適に保つ上で、後席専用のエアコン吹き出し口は欠かせません。
レクサスUXは、この点において抜かりはありません。全グレードで、フロントセンターコンソールの後端に後席用のエアコン吹き出し口が標準装備されています。これにより、前席と後席の温度差を少なくし、車内全体を効率良く快適な温度に保つことができます。
また、同じくセンターコンソール後端には、充電用のUSB Type-Cポートが2口設置されています。後席の乗員がスマートフォンやタブレットなどを移動中に充電できるため、現代のライフスタイルには必須の装備と言えるでしょう。これらの装備は、後席の快適性と利便性を大きく向上させるものであり、レクサスブランドならではのホスピタリティを感じさせる部分です。
センターアームレストの使い心地と収納
長距離ドライブにおける後部座席の快適性をさらに高めるのが、センターアームレストの存在です。レクサスUXの後部座席には、収納式のセンターアームレストが標準で装備されています。
このアームレストは、後席に2名で乗車する際に引き出して使用します。適切な高さとクッション性を備えており、リラックスした姿勢で腕を置くことができます。アームレストの先端には、引き出し式のカップホルダーが2個分備わっており、飲み物を安定して置くことが可能です。
使用しない時は、背もたれ部分にすっきりと格納できるため、3名乗車時にも邪魔になりません。質感も高く、レクサスの内装にふさわしい仕上がりとなっています。広さの面では限定的なレクサスUXの後席ですが、こうした細やかな装備が備わっていることで、実際の快適性は想像以上に高いと感じられるかもしれません。
乗り心地を左右する静粛性と質感
レクサス車の大きな魅力の一つは、その卓越した静粛性です。レクサスUXも例外ではなく、コンパクトクラスでありながら、風切り音やロードノイズ、エンジン音などが巧みに抑制されており、非常に静かな室内空間を実現しています。
この静粛性は、当然ながら後部座席でも体感することができます。静かな車内では、乗員同士の会話が明瞭に聞こえ、オーディオの音もクリアに楽しむことができます。長時間の移動においても、騒音によるストレスが少ないため、疲労の軽減につながります。
また、後部座席のドアトリムやシートの素材感も、レクサスブランドにふさわしい高い質感が保たれています。ステッチのあしらいや、触れた時の感触など、細部にわたる作り込みが、乗員に上質な時間と空間を提供します。物理的な広さだけでなく、こうした静粛性や質感といった感性的な要素が、レクサスUXの後部座席の満足度を高めている重要なポイントです。
まとめ:レクサスUXの後部座席の総合評価
この記事では、レクサスUXの後部座席について、広さ、快適性、機能性の各側面から詳しく解説してきました。最後に、本記事で取り上げた重要なポイントを以下にまとめます。
- レクサスUXはデザイン性に優れたコンパクトクロスオーバー
- 後部座席の広さは限定的で「狭い」と感じる可能性がある
- 室内寸法は数値上もクラストップレベルではない
- 流麗なルーフ形状のため頭上空間はややタイト
- 身長180cm近い大人が座ると圧迫感を感じることがある
- 足元空間は前席のシートポジションに大きく左右される
- 大人4名での長距離移動は窮屈に感じる場面も
- 小学生以下のお子様2名なら快適な空間を確保可能
- 後部座席にリクライニング機能は装備されていない
- 背もたれは6:4の分割可倒式でシートアレンジが可能
- シートの倒し方は肩口のノブ操作で非常に簡単
- 後席用エアコン吹き出し口は全車標準装備で快適
- 充電用USB Type-Cポートが2口あり利便性が高い
- カップホルダー付きのセンターアームレストも標準装備
- レクサスならではの高い静粛性は後席でも体感できる
- 購入検討時は実車で後席の広さを必ず確認することが推奨される





