レクサスLX盗難の深刻な実態!手口と今日からできる対策を徹底解説

高級車レクサスLXのオーナーにとって、車両が盗まれるリスクは非常に気になる問題です。なぜこれほどまでにLXが狙われやすいのか、その背景には高い盗難率と巧妙な手口、そして組織的な犯人の存在があります。
人気YouTuberグループ「東海オンエア」のメンバーも被害に遭ったという事実は、この問題が他人事ではないことを示しています。本記事では、レクサスLXが盗難の標的とされる理由を深掘りし、最新の犯行手口を具体的に解説します。
さらに、万が一の際に役立つ自動車保険の知識や、今日から実践できる効果的な防犯対策まで、LXオーナーが知っておくべき情報を網羅的にお伝えします。大切な愛車を守るための一助となれば幸いです。
- LXの盗難率の高さと狙われる理由
- 最新の盗難手口と犯人の行動パターン
- YouTuberも被害に遭ったLX盗難の実態
- 今日からできる具体的な盗難防止策
レクサスLXを盗難の深刻な実態と手口

レクサスLXは、その高い人気と価値から、残念ながら盗難のターゲットにされやすい車種です。驚くほど高い盗難率が報告されており、その背景には海外での需要やリセールバリューの高さがあります。手口も年々巧妙化し、CANインベーダーやリレーアタックといった最新の電子的な方法から、従来型の物理的な破壊まで様々です。
犯行は組織的に、そしてわずか数分という短時間で行われることも少なくありません。ここでは、レクサスLXを取り巻く盗難の深刻な現状と、その具体的な手口について詳しく解説します。
レクサスLXの盗難率はどれくらい高いのか
レクサスLXの盗難率は、他の車種と比較して非常に高い水準にあります。日本損害保険協会の調査によると、2024年の車名別盗難ワーストランキングでレクサスLXは4位でした。
しかし、この順位以上に注目すべきは、LXの新車登録台数の少なさです。2024年の登録台数が約1900台であるのに対し、盗難件数は109件に上り、単純計算での盗難率は約6%にもなります。
これは、2023年の盗難率4%(登録約3000台に対し盗難120台)と比較しても高い数値です。つまり、おおよそ20台に1台のレクサスLXが盗まれているという深刻な状況です。
地域によってはさらに厳しい状況も報告されており、例えば愛知県では過去に登録されているLXの5台に1台が盗まれたというデータもあります。
このように、レクサスLXは販売台数に対する盗難の割合が極めて高く、オーナーにとっては非常に憂慮すべき事態と言えるでしょう。
なぜレクサスLXはこれほど盗まれるのか
レクサスLXがこれほどまでに盗難の標的となる主な理由は、その圧倒的な市場価値と国際的な需要の高さにあります。
新車価格が1000万円を超える高級SUVであるLXは、中古車市場でも高値で取引され、10年落ちであっても数百万円の価値が付くことがあります。この高いリセールバリューは、窃盗団にとって大きな利益が見込める「商品」であることを意味します。
特に、中東やロシア、アジア諸国など海外では、LXの耐久性や高級感が非常に高く評価されており、絶大な人気を誇っています。
そのため、盗まれた車両の多くは解体されて部品として、あるいは車両そのままの形で海外へ不正に輸出されるケースが後を絶ちません。
また、純正セキュリティシステムに対する過信や、巧妙化する盗難手口への対策が追いついていない点も、盗難被害を助長する一因と考えられます。
レクサスLX盗難で横行する主な手口とは
レクサスLXの盗難で横行している手口は、年々巧妙化しており、複数の方法が確認されています。その中でも特に警戒が必要なのは、「CANインベーダー」と「リレーアタック」という電子的な手法です。
CANインベーダーは、車両の制御システム(CAN)に不正にアクセスし、ドアの解錠からエンジンの始動までを短時間で行う手口です。
一方、リレーアタックは、スマートキーから発せられる微弱な電波を特殊な装置で増幅・中継し、あたかも正規のキーが近くにあるかのように車両を誤認させて解錠・エンジン始動するものです。
これらの新しい手口に加え、従来からある物理的な破壊を伴う「ピッキング」や、キーの情報を複製する「コードグラバー」といった手口も依然として存在します。
犯行グループは、これらの手口を単独または組み合わせて用いることで、短時間のうちに車両を盗み出そうとします。
最新手口「CANインベーダー」によるレクサスLX盗難
近年、レクサスLXを含む高級車の盗難で最も警戒されているのが「CANインベーダー」と呼ばれる最新の手口です。
これは、車両の電子制御システムであるCAN(Controller Area Network)に特殊な装置を使って不正に侵入し、車両をコントロールする極めて巧妙な方法です。
犯人は、多くの場合、車両前方のバンパー付近などからCANシステムに接続し、偽の信号を送り込むことで、正規のキーがない状態でもドアロックを解除し、エンジンを始動させてしまいます。
この手口の恐ろしさは、犯行時間が非常に短い点にあります。防犯カメラの映像などから、熟練した窃盗犯であればわずか数分、場合によっては2分程度でLXを盗み出すことが可能であることがわかっています。
また、車両に大きな損傷を与えずに盗むため、発見が遅れるケースも少なくありません。
スマートキーの盲点「リレーアタック」の手口
スマートキーの利便性の裏には、「リレーアタック」という盗難手口の危険性が潜んでいます。この手口は、スマートキーが常に発している微弱な電波を悪用するものです。
犯行は通常2人以上で行われ、一人が住宅の玄関先や壁越しに特殊な装置を使い、家の中などに保管されているスマートキーの電波を受信・増幅します。
そして、増幅された電波をもう一人が車両の近くで中継することで、車両側は正規のキーが至近距離にあると誤認し、ドアの解錠やエンジンの始動を許可してしまうのです。
この方法では、オーナーが自宅で就寝中など、キーが安全な場所にあると思い込んでいる間に犯行が行われる可能性があります。
キー自体を盗む必要がなく、車両にも目立った傷をつけずに短時間(30秒~2分程度)で盗み出すことが可能なため、非常に厄介な手口と言えます。
従来のピッキングやコードグラバーによる盗難手口
最新の電子的な盗難手口が注目される一方で、従来から存在する物理的な方法や、やや古い電子的な手口も依然として警戒が必要です。
その代表的なものが「ピッキング」や「コードグラバー」です。ピッキングは、鍵穴に特殊な工具を差し込み、不正に解錠する古典的な手口です。
専門的な技術が必要ですが、成功すれば車両に大きな損傷を与えることなくドアを開けることができます。
一方、コードグラバーは、スマートキーやキーレスエントリーシステムが発信する電波(コード)を傍受・複製し、それを使ってドアを解錠したりエンジンを始動させたりする手口です。
これらの手口は、CANインベーダーやリレーアタックほど迅速ではないかもしれませんが、対策が不十分な車両にとっては依然として脅威となります。
他にも、窓ガラスを割って侵入したり、工具で強引にドアをこじ開けたりといった原始的ながらも直接的な手口も存在します。
レクサスLX盗難における犯人の様相と行動
レクサスLXを狙う窃盗犯は、多くの場合、組織的に行動するグループであると考えられています。犯行は2人から4人程度のチームで行われることが多く、それぞれが見張り役、実行役、運転役といった役割を分担しているとみられています。
犯行前には、ターゲット車両の駐車状況や周囲の環境、防犯カメラの有無などを入念に下見することが一般的です。
最近では、Googleストリートビューなどを活用してオンラインでリサーチを行うこともあると言われています。
犯行時には、顔を隠すためにマスクや帽子を着用し、人目につきにくい深夜から未明の時間帯を狙う傾向があります。
また、逃走用や現場に乗り付ける車両には、別の盗難車を使用することも多く、ナンバープレートを偽造するなどして捜査を撹乱しようとします。外国人とみられる体格の人物が関与しているという目撃情報も一部で報告されています。
わずか数分?盗難の犯行時間
レクサスLXの盗難は、驚くほど短時間で行われるのが特徴です。多くの事例で、犯行時間はわずか数分から十数分程度と報告されています。
例えば、最新の手口である「CANインベーダー」を用いた場合、熟練した犯人であれば2分から5分程度で車両を盗み出すことが可能とされています。防犯カメラの映像では、90秒という短時間で犯行が完了したケースも確認されています。
また、「リレーアタック」による盗難も非常に素早く、30秒から2分程度でドアの解錠からエンジン始動に至ることがあります。
岐阜県で発生したLX570の盗難事件では、犯行時間はわずか3分半だったと報じられています。
このように、オーナーが少し目を離した隙や、夜間に短時間で犯行が完遂されてしまうため、被害に気づいた時には既に手遅れというケースが少なくありません。
この犯行時間の短さが、レクサスLXの盗難対策をより一層難しくしている要因の一つと言えるでしょう。
レクサスLXを盗難から守るための対策と知識

高級車レクサスLXの盗難被害は後を絶たず、有名YouTuberも被害に遭うなど他人事ではありません。しかし、適切な対策を講じることで、大切な愛車を守れる可能性は高まります。
基本的な対策から、巧妙化するCANインベーダーやリレーアタックといった手口への具体的な対抗策、物理的な防犯グッズの活用、さらには駐車環境の見直しや万が一の事態に備える自動車保険の重要性まで、オーナーが知っておくべき知識と具体的な盗難防止策を幅広くご紹介します。
YouTuber東海オンエアも被害に遭ったLX盗難
人気YouTuberグループ「東海オンエア」のリーダーであるてつやさんも、愛車のレクサスLXが盗難被害に遭ったことを公表しています。この事実は、2022年7月に公開された動画内で、大喜利のお題に対する回答という形で明かされました。
盗難されたのは同年3月頃で、ゴルフコンペを控えてゴルフバッグを車内に積んだままだったところを狙われたといいます。てつやさんは約4ヶ月間、この事実をメンバーにも隠していましたが、動画のネタとして発表しました。
幸いにも、盗まれたゴルフバッグは後日、愛知県安城市の畑で発見され、無事回収できたとのことです。
この一件を受け、同じくレクサスを所有するメンバーの虫眼鏡さんは、自身の車にも防犯対策を施そうと意識を高めたと語っています。
この事例は、有名人であってもレクサスLXの盗難被害と無縁ではないことを示しており、多くのオーナーにとって警鐘となる出来事と言えるでしょう。
盗難防止に有効な基本対策
レクサスLXを盗難から守るためには、複数の対策を組み合わせる「多層防御」が非常に重要です。まず基本となるのは、車両の純正セキュリティシステムだけに頼らないことです。
窃盗犯は純正システムの弱点を熟知している可能性があるため、追加の対策が不可欠となります。
具体的には、スマートキーの電波を遮断するポーチや金属製の缶に保管する、あるいはスマートキーの節電モードを活用するといった電波対策が挙げられます。
また、ハンドルロックやタイヤロックといった物理的な盗難防止グッズを使用することで、視覚的な抑止効果と実際に盗難にかかる時間を長引かせる効果が期待できます。
さらに、自宅の駐車場に防犯カメラやセンサーライトを設置したり、できるだけ明るく人目につきやすい場所に駐車したりするなど、駐車環境を見直すことも基本的ながら有効な対策です。
これらの対策を複数組み合わせることで、盗難のリスクを大幅に軽減することができます。
CANインベーダーからレクサスLXを守る盗難防止策
最新の盗難手口である「CANインベーダー」からレクサスLXを守るには、車両の電子システムへの不正なアクセスを防ぐ対策が求められます。
CANインベーダーは、車両のOBDポート(故障診断用コネクタ)などを介して車両の制御システムに侵入し、ドアの解錠やエンジン始動を行う手口です。
この手口に対する有効な対策の一つとして、OBDポート自体に物理的なロックをかける「OBDポートロック」の設置があります。これにより、窃盗犯が不正な機器を接続することを困難にします。
また、CANインベーダーによる不正な信号や通信を検知し、警報を発したりエンジン始動を阻止したりする機能を持つ後付けのカーセキュリティシステムも効果的です。
サムライプロデュースの「ステルスロック」のような製品は、物理的にエンジン始動を抑制しますが、CANインベーダー対策としては他の盗難防止アイテムとの併用が推奨されています。
リレーアタックを防ぐための盗難防止策
スマートキーの電波を悪用する「リレーアタック」からレクサスLXを守るためには、スマートキーから発信される電波を遮断または管理することが最も効果的です。
具体的な対策として、まず挙げられるのが電波遮断機能を持つ専用のポーチやケース、あるいは金属製の缶などにスマートキーを保管する方法です。
これにより、キーから漏れ出る微弱な電波を窃盗犯の特殊な装置が受信・増幅することを防ぎます。専用ポーチは比較的安価に入手可能です。
また、多くのレクサス車に搭載されているスマートキーの「節電モード」を活用することも有効な手段です。
この機能は、キーの特定のボタンを操作することで電波の発信を一時的に停止させるもので、使用していない間は節電モードにしておくことでリレーアタックのリスクを低減できます。これらの対策は手軽に実施できるため、すぐに取り組むことをお勧めします。
物理的な盗難防止グッズの効果と選び方
レクサスLXの盗難防止において、物理的な盗難防止グッズは視覚的な抑止力と実際に盗難にかかる時間を長引かせる効果が期待できます。代表的なものとしては、ハンドルロック、タイヤロック、ブレーキペダルロックなどがあります。
ハンドルロックは、ステアリングホイールに取り付けて回転できなくするもので、比較的安価で手軽に導入できます。タイヤロックは、タイヤホイールに装着し、車両の移動を物理的に阻止します。
これらのグッズは、窃盗犯に対して「この車は盗むのに手間と時間がかかる」という印象を与え、犯行を諦めさせる効果があります。選ぶ際のポイントとしては、まず破壊されにくい頑丈な素材で作られているかを確認することが重要です。
また、取り付けや取り外しが簡単であることも日常的に使用する上では大切です。さらに、自分の車種に適合しているか、鍵の構造が複雑でピッキングされにくいかなども考慮すると良いでしょう。複数の物理的対策を組み合わせることで、より高い防犯効果が期待できます。
後付けセキュリティシステム
レクサスLXの盗難防止には、車両の純正セキュリティシステムを補完する形で、高性能な後付けセキュリティシステムの導入が非常に有効です。
純正のセキュリティシステムだけでは、巧妙化する窃盗手口に対応しきれない場合があるため、より多機能で強力な防御策を講じることが推奨されます。
後付けセキュリティシステムには、衝撃や傾斜、ドアのこじ開けなどを検知するセンサー、大音量の警報を発するサイレン、エンジン始動を不可能にするイモビライザー機能などが搭載されているものがあります。
また、最近ではCANインベーダーのような電子的な攻撃を検知・防御する機能を持つ製品も登場しています。サムライプロデュースの「ステルスロック」は、隠しスイッチによってエンジン始動を物理的に制御するタイプの後付けセキュリティパーツで、リレーアタックやイモビカッター、キーエミュレーターといった手口に有効です。ただし、CANインベーダー対策としては他のアイテムとの併用が推奨されています。
駐車環境の見直しによる盗難防止
レクサスLXの盗難リスクを低減するためには、駐車する環境を見直すことも重要な対策の一つです。窃盗犯は人目を避け、作業しやすい場所を好むため、できるだけ犯行がしにくい環境を作ることが抑止力につながります。
自宅の駐車場であれば、まず明るさを確保することが基本です。センサーライトを設置し、人が近づくと点灯するようにすれば、夜間の犯行を躊躇させる効果があります。
また、防犯カメラを設置することも有効で、犯行の様子を記録できるだけでなく、カメラの存在自体が抑止力となります。道路から見えやすい場所に駐車することも、人目に触れる機会を増やすため効果的です。
シャッター付きのガレージに保管できるのであれば最も安全ですが、それが難しい場合でも、これらの対策を講じることでリスクを軽減できます。
外出先で駐車する際も、できるだけ管理人がいる駐車場や、照明が明るく人通りの多い場所を選ぶように心がけましょう。
盗難に備える自動車保険の重要性
どれだけ万全な盗難対策を施しても、残念ながら盗難リスクを完全にゼロにすることは困難です。特にレクサスLXのような高額で人気の高い車種は、常に窃盗団の標的となる可能性があります。
そのため、万が一の事態に備えて、適切な自動車保険に加入しておくことは非常に重要です。レクサスLXの場合、車両保険への加入は必須と言えるでしょう。車両保険は、盗難によって車両本体が失われた場合の損害を補償してくれます。
保険を選ぶ際には、盗難時の車両本体の補償範囲、部品盗難が補償されるか、盗難後の代車費用が補償されるか、免責金額(自己負担額)の設定などをしっかりと確認する必要があります。
また、新車で購入した場合には、同等の新車への買い替え費用を補償する「新車特約」なども検討すると良いでしょう。
保険料は高額になりがちですが、盗難被害に遭った際の経済的損失を考えると、十分な補償内容の保険に加入しておくことは賢明な選択です。
まとめ:レクサスLXの盗難について
この記事では、レクサスLXがなぜこれほどまでに盗難の標的となるのか、その深刻な実態と巧妙化する手口について詳しく解説しました。
圧倒的な市場価値と海外での高い需要を背景に、最新のCANインベーダーやリレーアタックといった電子的な手口から、従来の物理的な破壊を伴う手口まで、犯行は短時間かつ組織的に行われています。
しかし、適切な対策を講じることで、盗難のリスクを大幅に軽減することが可能です。スマートキーの電波遮断、物理的な盗難防止グッズの活用、高性能な後付けセキュリティシステムの導入、そして駐車環境の見直しといった多層的な防御策が有効です。
それでも万が一の事態に備え、車両保険への加入も忘れてはなりません。本記事で紹介した知識と対策を参考に、ご自身のレクサスLXを盗難の脅威から守るための一歩を踏み出してください。





