レクサスLFAの値段は1億円超え?新車価格や中古相場を解説

「レクサスLFAの値段は一体いくらなのだろうか?」
レクサスが誇る伝説のスーパーカー、LFA。その名を耳にしたことがある方なら、誰もが一度はその価格に興味を抱くのではないでしょうか。発表された当時の価格もさることながら、生産終了から10年以上が経過した現在、その価値は驚くほど高騰しています。
この記事では、レクサスLFAの値段に焦点を当て、新車販売時の価格から、現在の中古相場、そして将来登場するかもしれない新型の価格に関する噂まで、あらゆる角度から徹底的に解説します。単なる価格情報だけでなく、なぜLFAがこれほどまでに高い評価を受け、資産価値を持つに至ったのか、その背景にある物語も解き明かしていきます。
- レクサスLFAが持つ唯一無二の価値
- 新車販売時から現在に至るまでの価格の推移
- 特別仕様車や維持にかかる具体的な費用
- 今後の価格動向と資産としての可能性
レクサスLFAの値段はなぜ高い?新車価格とその理由

- そもそもレクサスLFAとはどんな車か
- 発表された新車価格は3,750万円
- 価格を裏付ける3つの特別な価値
- 世界限定500台という圧倒的な希少性
- F1技術を応用したV10エンジン
- カーボンを多用した特殊な車体構造
そもそもレクサスLFAとはどんな車か
レクサスLFAは、トヨタ自動車がレクサスブランドの技術力の結晶として、採算を度外視して開発した2人乗りのスーパーカーです。開発期間は約10年にも及び、当時の豊田章男社長が自らテストドライバーとして開発の最終段階まで深く関わったことでも知られています。
この車の目的は、単に高性能なスポーツカーを造ることではありませんでした。レクサスのブランドイメージを牽引し、「走りの楽しさ」や「官能性能」を追求するブランドであることを世界に示すという、極めて重要な使命を帯びていたのです。
その開発は困難を極め、当初アルミニウムで進められていたボディ骨格を、開発途中でより高性能なカーボンファイバー(CFRP)へと全面的に変更するという異例の決断が下されました。この変更により、開発期間はさらに延長されましたが、結果として比類なき走行性能を持つ車が誕生したのです。
このように、LFAは単なる工業製品ではなく、技術者たちの情熱と挑戦の物語が詰まった特別な一台であると考えられます。
発表された新車価格は3,750万円
2009年の東京モーターショーで市販モデルが発表されたレクサスLFAの日本国内での新車価格は、3,750万円に設定されました。この価格は、当時の国産車としては史上最高額であり、多くの自動車ファンに衝撃を与えました。
当時の海外製スーパーカー、例えばフェラーリやランボルギーニのエントリーモデルが2,000万円台から購入できたことを考えると、LFAの価格がいかに強気な設定であったかが分かります。
しかし、トヨタ自動車は「この価格でも赤字だった」と公言しています。開発に費やされた膨大なコストや、特殊な素材、そしてほぼ手作業に近い生産工程を考慮すると、3,750万円という価格ですら、LFAが持つ本質的な価値を完全には反映していなかったのかもしれません。この価格設定自体が、LFAが利益追求のモデルではないことを物語っています。
価格を裏付ける3つの特別な価値
レクサスLFAの価格がなぜ3,750万円もの高額になったのか、そしてなぜ現在さらに価値が高まっているのか。その理由は、複合的なものですが、主に「希少性」「エンジン」「車体構造」という3つの特別な価値に集約させることができます。
これらは、他のどのスーパーカーにも真似のできない、LFAだけが持つ唯一無二の特徴です。言ってしまえば、LFAの価値はこの3つの要素によって支えられているのです。
以降の見出しでは、これらの価値について一つひとつを具体的に掘り下げていきます。なぜLFAが単なる高価な車ではなく、自動車史に残る「作品」として評価されているのか、その核心に迫ります。
世界限定500台という圧倒的な希少性
レクサスLFAの価値を語る上で、最も分かりやすい要素がその圧倒的な希少性です。LFAは、2010年12月から2012年12月までのわずか2年間で、全世界で厳密に500台のみが生産されました。
生産は、愛知県の元町工場内に設置された専用工房「LFA工房」で、熟練の職人たちの手によって1日1台というペースで丁寧に進められました。この生産台数の少なさは、LFAが特別なモデルであることを明確に示しています。
さらに、購入方法も特殊でした。日本では購入希望者を募り、その中から審査を経てオーナーが選定されるという方式が取られました。つまり、お金を出せば誰もが買える車ではなかったのです。このような販売方法も、LFAの特別な価値を高める一因となっています。需要が供給を遥かに上回る状況が、発売当初からその価値を確固たるものにしていました。
F1技術を応用したV10エンジン
レクサスLFAの心臓部であり、その価値の象徴とも言えるのが、専用開発された4.8リッターV型10気筒自然吸気エンジンです。このエンジンは、かつてF1にエンジンを供給していたヤマハ発動機との共同開発によって生み出されました。
最高出力は560馬力を発生し、レブリミットは9,000rpmという、まるでレーシングカーのような高回転型ユニットです。わずか0.6秒でアイドリングからレブリミットまで吹け上がる鋭いレスポンスは、熟練のエンジニアによる徹底した軽量化と低フリクション化の賜物と言えます。
天使の咆哮
このエンジンの最大の魅力は、そのサウンドにあります。独立した10本のスロットルボディや等長エキゾーストマニホールド、そして音響の専門家がチューニングしたサージタンクなどにより、まるで楽器を奏でるかのような官能的な排気音を発生させます。この独特なサウンドは「天使の咆哮」と称され、多くのドライバーを魅了しました。このサウンドこそが、LFAの価格の大部分を占めていると評価する専門家も少なくありません。
カーボンを多用した特殊な車体構造
レクサスLFAの価格を押し上げたもう一つの大きな要因が、車体構造にあります。前述の通り、LFAは開発途中でボディの主材料をアルミニウムからCFRP(炭素繊維強化プラスチック)へと変更しました。
車体の実に65%にCFRPが使用されており、これにより、高い剛性を確保しながら大幅な軽量化を実現しています。当時、これほど大規模にCFRPを量産車に採用したメーカーはほとんどなく、トヨタは生産技術すら自社で開発する必要がありました。
このカーボンモノコックボディの採用は、車の運動性能を劇的に向上させた一方で、開発コストと製造コストを大幅に増加させる原因にもなりました。しかし、この妥協なき素材選びこそが、LFAを他のスーパーカーとは一線を画す存在に押し上げたのです。
スペック項目 | 詳細 |
全長×全幅×全高 | 4,505mm×1,895mm×1,220mm |
車両重量 | 1,480kg |
エンジン | 1LR-GUE型 4.8L V型10気筒DOHC |
最高出力 | 412kW (560PS) / 8,700rpm |
最大トルク | 480N·m (48.9kgf·m) / 6,800rpm |
トランスミッション | 6速ASG (オートメーテッド・シーケンシャル・ギアボックス) |
駆動方式 | FR |
新車時価格 | 3,750万円 |
現在のレクサスLFAの値段は?中古市場と今後の価値

- 今後登場する新型の価格はどうなるか
- 現在の中古相場は1億円を超えることも
- 海外オークションでの驚きの落札価格
- 特別仕様車のニュルパッケージとは
- LFAの維持費は年間いくら必要か
- まとめ:資産となるレクサスLFAの値段
今後登場する新型の価格はどうなるか
レクサスLFAの直接的な後継モデル、つまりV10エンジンを搭載した新型が登場する可能性は、現在の自動車業界の電動化の流れを考えると極めて低いと考えられます。LFAが持つ内燃機関の魅力は、ある意味で時代が生んだ奇跡の産物だったのかもしれません。
一方で、レクサスはLFAの精神的な後継車と目される次世代EVスポーツカー「Lexus Electrified Sport」の開発を進めていることを示唆しています。これは、LFAが切り拓いた「走りの味」をEVで再現しようという壮大な試みです。
この新型モデルの具体的な価格はまだ発表されていませんが、0-100km/h加速が2秒台前半、航続距離700km以上という驚異的なパフォーマンスを目指していることから、その価格は数千万円から、場合によってはLFAを超える1億円規模になるのではないかと噂されています。LFAの伝説が、次世代の新型モデルの価格にも大きな影響を与えることは間違いないでしょう。
現在の中古相場は1億円を超えることも
新車価格3,750万円だったレクサスLFAですが、生産終了から10年以上が経過した現在、その中古相場は驚くべき高騰を見せています。
国内の中古車情報サイトを調べると、流通している個体はごくわずかですが、そのほとんどが1億円を超えるプライスボードを掲げています。走行距離が少ない個体や、希少なボディカラーの車両になると、1億5,000万円以上の価格で取引されることも珍しくありません。
この価格高騰は、LFAが単なる中古車ではなく、世界中のコレクターが探し求める「コレクターズアイテム」へと変化したことを示しています。限定500台という絶対数の少なさと、その唯一無二の価値が、このような異常とも言える中古相場を形成しているのです。
海外オークションでの驚きの落札価格
レクサスLFAの価値は、日本国内に留まりません。むしろ、海外のオークション市場でその真価が示されていると言えます。
世界的に有名なRMサザビーズやグッディング&カンパニーといったオークションハウスでは、LFAが度々出品され、高額で落札されています。近年では、走行距離の少ない標準モデルであっても100万ドル(現在のレートで約1億5,000万円以上)を超えることは当たり前になっています。
特に、後述する特別仕様車や、人気のないカラーであったはずの個体が逆に希少価値を持つなど、その評価は多岐にわたります。これらのオークション結果は、LFAが世界中の富裕層や自動車愛好家から、美術品や骨董品に近い資産として認識されている証左です。
特別仕様車のニュルパッケージとは
レクサスLFAの価値をさらに高めている存在が、500台のうち限定50台(一部情報では最大64台)のみが生産されたとされる特別仕様車「ニュルブルクリンクパッケージ」です。
このモデルは、ドイツにある過酷なサーキット「ニュルブルクリンク」でのタイムアタックを目的として開発されました。標準モデルとの主な違いは以下の通りです。
- エンジン出力の向上: 最高出力が10馬力アップの571馬力に。
- 専用エアロパーツ: 大型フロントスポイラーや固定式のリアウィングを装備し、ダウンフォースを強化。
- 専用サスペンション: よりサーキット走行に適した硬質なセッティングに変更。
- トランスミッション: 変速速度を0.2秒から0.15秒に短縮。
新車時の価格は標準モデルより700万円高い4,450万円でしたが、現在の中古市場やオークションでは、その希少性から3億円を超える価格で取引されることもある、まさに別格の存在となっています。
LFAの維持費は年間いくら必要か
レクサスLFAを所有するということは、その購入価格だけでなく、高額な維持費も覚悟する必要があることを意味します。
まず、自動車税は排気量が4.8リッターのため、年間87,000円(2025年時点、新規登録からの経過年数により変動の可能性あり)がかかります。しかし、これは維持費全体から見ればごく一部に過ぎません。
任意保険料は、車両保険を付帯するとその車両価値の高さから非常に高額になります。また、メンテナンス費用も特殊です。例えば、エンジンオイルはドライサンプ式のため交換作業が特殊で、1回の交換で数十万円かかることもあります。タイヤも専用サイズのため、4本交換すると50万円以上が必要です。
これらの費用を合計すると、年間走行距離が少なくても、定期的なメンテナンスや保険料だけで年間100万円以上の出費になる可能性は十分に考えられます。LFAを維持するには、相応の経済力が不可欠です。
まとめ:資産となるレクサスLFAの値段
最後に、この記事で解説してきたレクサスLFAの値段に関する情報をまとめます。
- レクサスLFAはトヨタが採算度外視で開発したスーパーカー
- 新車価格は国産車として当時史上最高額の3,750万円
- 開発・製造コストを考えると新車価格ですら赤字だったとされる
- その価値は主に希少性、エンジン、車体構造の3要素に起因する
- 生産台数は全世界でわずか500台に限定されている
- 購入は審査制で誰もが簡単に手に入れられたわけではなかった
- 心臓部はヤマハと共同開発した4.8L V10自然吸気エンジン
- 天使の咆哮と称される官能的なサウンドは唯一無二の魅力
- 車体の65%に自社開発のカーボンファイバーを使用
- 現在の中古相場は1億円を超えるのが当たり前になっている
- 海外オークションでは1億5,000万円以上での落札も珍しくない
- 限定50台のニュルパッケージは3億円以上の価値を持つこともある
- 精神的後継とされるEVスポーツの新型はLFA以上の価格が予想される
- 税金や保険、メンテナンスなどの年間維持費は高額になる
- LFAは単なる車ではなく世界的なコレクターズアイテムであり資産である











